【2022年5月】PEGレシオのランキング

【2022年5月】PEGレシオのランキング-アイキャッチ

この記事のポイント
  • 22年5月のPEGレシオランキングでは、化学・電気・金属セクターの企業が目立ちました。これらの企業は原油価格や資源価格の高騰の影響を強く受けるため、日経平均よりも下げ幅が大きかったことが原因です。
  • インフレが今後どのように企業収益に影響を及ぼすのか予測しづらいですが、PEGレシオが低いということは企業の成長力に比べて割安状態にあるということです。リスクは高いですが、上手く投資できればその見返りも大きそうです。
  • 個人的にはPEGレシオランキングの中でも住友化学に注目しています。同社子会社の住友ファーマで大型医薬品の特許切れ問題を抱えていますが、原油価格の高止まりを背景に石化事業で安定して収益を稼げるので、来期業績も堅調に推移するのではないかと考えています。5月13日の決算発表次第ですが、ある程度のポジションをつくる予定です。

【2022年5月更新】最新のPEGレシオランキング

PEGレシオランキング上位3社の顔触れは?

「2022年5月のPEGレシオのランキング」楽天証券より

「2022年5月のPEGレシオのランキング」楽天証券より

2022年5月(最新)のPEGレシオランキングは上の画像のようになっています。

PEGレシオランキング第1位は、ねじ締めロボットなどを手掛けるナットランナ(ネジ締め機器)大手のエスティック(6161)です。コロナショックで一時的に製造業のサプライチェーンが混乱していましたが、ワクチンの普及によって経済活動が徐々に再開しつつあり、需要の回復に伴って業績を伸ばしています。ただし、2019年3月期の最高益から見るとまだ道半ばの状態です。

ランキング第2位は、総合化学大手の住友化学(4005)です。コロナショックで2020年3月期の業績こそ奮いませんでしたが、資源価格の上昇に伴って業績が改善。21年3月期は最高益を達成する見込みとなっています。

ランキング第3位は、真空シールなどの半導体製造装置を製造販売するフェローテックホールディングス(6890)です。中国が国策として半導体産業の育成を図っていることに目をつけ、同国での事業展開を加速。22年3月期は20年3月比で+53.1%の増収を計画しています。

MEMO
スクリーニングの精度を向上させるため、「過去3年の売上高成長率(5%以上)」、「【実績】売上高営業利益率(5%以上)」、「PBR:株価純資産倍率(0~3倍)」、「PER:株価収益率(0~20倍)」という条件を設定しています。売上高成長率と営業利益率は成長力のある健全な企業を選ぶため、PBRとPERは割安な銘柄を残すための条件となっています。

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誰でもわかるPEGレシオ誰でもわかるPEGレシオ|投資の知識

PEGレシオランキング上位の特徴は?

「日経平均と化学・電気機器・金属製品セグメントの6ヶ月比較チャート」マネックス証券より

「日経平均と化学・電気機器・金属製品セグメントの6ヶ月比較チャート」マネックス証券より

米金利の急速な引き上げへの警戒感から、ここ数か月の間日経平均は大きく下落していました。特に、ロシアによるウクライナ侵攻で原油をはじめとする商品価格が高騰したこともあり、影響の大きい化学・電気(中でも、これまで上昇していた半導体関連銘柄)・金属セクターは日経平均に比べて下落幅が激しくなっています。

そのため、ランキング上位は化学・電気・金属セクターに属する企業が中心となっています。資源価格の上昇が今後の企業業績にどのような悪影響を及ぼすかを正確に予測することはできませんが、PEGレシオが低いということは本来の成長力に比べて割安になっていることを意味しています。上手く投資できれば大きな利益を獲得できるかもしれません。

PEGレシオランキングの注目銘柄は?

住友化学(4005)・・・原油価格の上昇が追い風も、大型医薬品の特許切れが迫る。決算発表に要注目。

「住友化学5年週足チャートと業績推移」マネックス証券より

「住友化学5年週足チャートと業績推移」マネックス証券より

住友化学のチャートと業績の推移を見ると、石油化学品市況の影響によって業績の振れ幅が大きくなっていることが分かります。現在、ロシアによるウクライナ侵攻を受けて、多くの国がロシア産天然ガスの輸入禁止措置をとっています。そのため、火力発電の代替燃料として原油価格が高騰しています。

「WTI原油先物の長期チャート」nikkei225jp.comより

「WTI原油先物の長期チャート」nikkei225jp.comより

WTI原油先物のチャートを見ると、20年4月を境に原油価格が急上昇し、2008年の最高値に迫る勢いであることが分かります。今の価格帯はちょうど2010~14年あたりの天井にぶつかっているので、一旦価格は調整するかもしれません。しかし、ウクライナ情勢や経済活動の再開が進んでいることを考えると、原油価格の高止まりはしばらく続き、石油化学品市況も高値で揉み合うのではないかと思います。

「ラービグ計画の概要」住友化学IR資料より

「ラービグ計画の概要」住友化学IR資料より

住友化学はサウジアラビアのサウジ・アラムコ社(サウジアラビアン・オイル・カンパニー)と合弁で石油精製化学会社ペトロ・ラービグ(現在の住友化学の出資比率は37.5%)を設立しており、低コストで石油化学品を製造することができます。原油価格が高騰すればするほど住友化学の競争力が増すため、同社の業績も堅調に推移しそうです。

「大型医薬品(ラツーダ)の特許切れに関する記事」医薬通信社より

「大型医薬品(ラツーダ)の特許切れに関する記事」医薬通信社より

ただし、住友ファーマ(旧大日本住友製薬)で抗精神病薬「ラツーダ」の特許切れが迫っている点が懸念材料となっています。

住友フォーマは住友化学が株式の51.6%を保有する同社の主要な連結子会社であり、売上のおよそ4割(22年3月期のラツーダの予想売上収益は2136億円)が「ラツーダ」によってもたらされています。その住友ファーマの稼ぎ頭と言える「ラツーダ」ですが、23年2月にLOE(独占期間の満了)を迎えるため、住友ファーマの将来業績が著しく悪化するのではないかと危惧されています。

もっとも、仮にラツーダの売上収益が0になったとしても、22年3月期の住友化学の予想売上高は2兆7100億円となっているので、売上高の4%が失われるに過ぎません。また、特許切れが23年3月期の期末に近いことから、住友化学の来期の業績予想にそれほど影響するとも思えません。

大きな心配は不要だと思いますが、22年3月期の決算発表説明会が5月13日に行われるので、投資するのは来期業績を確認してからで大丈夫でしょう。

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