空売りのテクニックが学べる珍しい本「オニールの空売り練習帖」

オニールの空売り練習帖

空売りのテクニックが学べる珍しい本「オニールの空売り練習帖」

この記事のポイント
  • オニールの空売り練習帖は、数ある投資関連書籍の中でも「空売り」を主題にした珍しい本です。弱気相場か否かの判断基準、個別銘柄の選定方法、個別銘柄の空売りタイミングなど、豊富なチャートを用いて解説されているので、読みやすい本になっています。
  • 株を売るべき時期、方法、そして理由を学ばずに、市場でうまく立ち回って資産を守ることはできません。また、買うべきタイミングが分かっても、売るべきタイミングが分からないのでは、資産を増やすこと難しいでしょう。この本で空売りを学び、弱気相場でも資産を守り・増やしていきましょう。

「オニールの空売り練習帖」のハイライト

第一の鉄則は、強気相場ではなく弱気相場になっていると考えられるときに限って、空売りを行うことである。理由は極めて簡単である。強気相場では大半の株式は上昇し、反対に弱気相場では大半の株式が遅かれ早かれ下落する。 No.137

オニールは、トレンドと全体の市場平均の状況(ダウ・ジョーンズ工業株平均、S&P500、ナスダック総合指数)に基づいて、強気相場か弱気相場かを判断する必要があると説明しています。

弱気相場は大体3年に1度到来し、ひとたび弱気相場になった時の下落スピードはそれまでの上昇スピードをはるかに上回ります。本格的な弱気相場に突入するまでに、おそらく株価は最高値から10~15%下落しているはずで、弱気相場になったタイミングで適切に空売りできれば、3ヵ月程度で前年の強気相場の1年間よりも大きな利益を得る可能性があります。

主要な株価指数の天井形成には2つの形がある。第一は、株価指数が上昇し、平均か少ない出来高を伴って短期間の新高値をつける場合である。(中略)第二の場合も、市場がまだ上昇トレンドにある間に天井を形成するものである。NYSEやナスダックにおける1日の出来高が前日の水準を上回るものの、株価指数が前日比でほとんど上昇しない、あるいは下場合によっては下げて引けるという状態(「チャーニング」としても知られている)が1日、2日、3日と突然起こる。 No.173

株価指数が上昇し、平均か少ない出来高を伴って短期間の新高値を付ける場合、株式の需要が少ないことを意味しています。需要が弱い状況では、近いうちに売りの圧力に耐えられなくなり、株価が天井をつける可能性が高くなります。

また、出来高が前日を上回るものの、株価指数が前日比でほとんど上昇せず、場合によっては下げて引ける状態は、売りの圧力が強いことを意味しています。こうした状態が続くということは、売り圧力が日増しに高まり、買い圧力が衰えていることを示唆しており、その後短期間のうちに本格的な株価の下落が起こる可能性が高いです。

本物の株価指数の反転は、85%の確率で出来高を伴った力強い株価上昇の「フォロースルー」の日を伴う。これは通常反発の4日目から10日目の間に起こり、主要な株価指数の少なくとも1つが前日よりも出来高の増加を伴いながら、1.7%以上上昇する。 No.233

日足ベースで株価指数が短期的な底をつけると、最初の反発は失敗に終わるかの確率が高いため、3日連続で出来高が増加するようなときを除いて無視すべきです。なぜなら、本格的な反転は、85%の確率で出来高を伴った力強い株価上昇のフォロースルー(大陽線)を伴うためです。

出来高が細りながら市場が極めて少ししか反発しない場合や、1日の急騰のあとで突然急落を始める場合など、底からの反発にはだましが数多く発生します。株価指数の反転を判断する際はフォロースルーの確認が必要です。

大事なことは天井で空売りをするということではなく、正しいタイミングで空売りをするということである。最初の異常で、大きな株価急落の後、通常は2回か3回の反発がある。(中略)多くの場合、株価は天井を付けたあと、50日移動平均線を下方に急激にブレイクする。これが起こると、多くの場合、株価は2回から4回、50日移動平均線をうわ抜くような反発を試す。 No.434-440

強い上昇トレンドが発生した場合、天井をつけるには何週間、場合によっては何か月もかかります。最初に大きな下落が起き、50日移動平均線を2回か3回下抜けて反発を試します。この試しで、早とちりをした売り方を踏ませ、遅れた買い方を引き込むことで、続く株価の下落が大幅なものになります。

最適な空売りポイントは株価が天井をつけてから5か月から7か月後、あるいはそれ以上たってから現れます。下落トレンドの発生をより簡単に判断する方法は、50日移動平均線をみることです。50日移動平均線が200日移動平均線をクロスして下回ったあと、1週間から2か月以内に2回目の急激なブレイクが起こります。注意深く株価を観察することで、この2回目の急激なブレイクからの下落相場に対応することができます。

あなたが空売りするとき、一部の投資家は「損切は早く、利食いはゆっくり」という格言に従うよう勧めることだろう。しかし、空売りに関していえば、損切はさらに早く、そして利食いもあらかじめ決めたパーセント目標に達した時点で行う方が良いというのが私の経験である。 No.544

弱気市場は非常に早く崩れやすく、短期間の急激な反発を起こして売り方を踏ませ、空売りポジションで持っていた利益を雲霧消散させる場合が多くみられます。したがって、損切の基準に達したら速やかに損切りし、利益目標額に達したら当初のルール通りに利益確定するべきです。

「オニールの空売り練習帖」のおすすめポイント

オニールの空売り練習帖は、数ある投資関連書籍の中でも「空売り」を主題にした珍しい本です。弱気相場か否かの判断基準、個別銘柄の選定方法、個別銘柄の空売りタイミングなど、豊富なチャートを用いて解説されているので、読みやすい本になっています。

2000年から2002年にかけて続いた弱気相場では、ウォール街のアナリストは「買い」推奨を行うにもかかわらず、「売り」推奨に関しては沈黙を続けました。この事実は空売りを行う投資家が専門家にさえほとんど存在しないことを意味しています。

株を売るべき時期、方法、そして理由を学ばずに、市場でうまく立ち回って資産を守ることはできません。また、買うべきタイミングが分かっても、売るべきタイミングが分からないのでは、資産を増やすこと難しいでしょう。

弱気相場は3年に1度のペースで訪れますが、ひとたび弱気相場になった時の下落スピードはそれまでの上昇スピードをはるかに上回るため、短期間で大きな利益を狙えます。この本を通して空売りの方法を学ぶことで、資産を守り・増やすための大きなチャンスを手に入れることができます。是非ご一読ください!

「オニールの空売り練習帖」の著者

ウィリアム・J・オニール(William O’Neil)

1963年にニューヨーク証券取引所の会員権を購入し、現在では500以上の機関投資家の顧客を持つ投資会社ウィリアム・オニール・アンド・カンパニーを経営しています。「オニールの成長株発掘法」や「オニールの相場師養成講座」など多数のベストセラーを生み出すだけでなく、1984年に創刊したインベスターズ・ビジネス・デイリー紙を通して、多くの投資家に高度な投資情報を提供しています。

ギル・モラレス(Gil Morales)

1981年にスタンフォード大学を卒業し、1991年にメリル・リンチでブローカーとして投資銀行でのキャリアを始めました。その後、1994年にペインウェーバーに移り、同社の稼ぎ頭になりました。オニールにその活躍ぶりを評価され、現在はウィリアム・オニール・アンド・カンパニーのバイスプレジデント兼チーフマーケットストラテジスト兼ファンドマネージャーとして活躍しています。

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