【2022年6月】下落トレンドの日経平均。短期的に投資可能なセクターはどこ?|株式市況分析

【2022年6月】下落トレンドの日経平均。短期的に投資可能なセクターはどこ?|株式市況分析

【2022年6月時点】下落トレンドの日経平均。短期的に投資可能なセクターはどこ?|株式市況分析

この記事のポイント
  • 短期的に投資可能なセクターは、水産・農林、食料品、繊維、パルプ・紙、ゴム、保険、不動産セクターです。なお、これまで相場を主導していた鉱業、石油・石炭、電気・ガス、倉庫・運輸セクターは調整に入っています。これら各セクターは上値が軽いので、再度上を目指すようならエントリーしてみるのも面白いでしょう。

日経平均は下落トレンド

「日経平均5年週足チャート」マネックス証券より

「日経平均5年週足チャート」マネックス証券より

2022年6月22日の日経平均の5年週足チャートを見ると、直近の高値を切り下げているので、下降トレンドの途中にあることが分かります。ただし、200週移動平均線や日経平均の上昇を3度も食い止めた2万4,000円の抵抗線があるので、もうしばらく下落すれば一度反発しそうな形です。

そこで、今回の記事ではセクター別のチャートを確認することで、短期的に投資可能なセクターはどこか検討していきたいと思います。

短期的に投資可能なセクターはどこか?

「2022年6月22日のセクター別アプローチその1」業種別チャートでセクター別アプローチより

「2022年6月22日のセクター別アプローチその1」業種別チャートでセクター別アプローチより(画像はすべてクリックで拡大)

画像(その1)の中で投資可能なセクターとしては、水産・農林と食料品セクターがあげられます。また、相場を先導していた鉱業セクターは調整に入っています。移動平均線を再度ゴールデンクロスするなら買ってみるのも面白いかもしれません。

水産・農林は直近高値を突破できるか、鉱業は直近の安値を下回らずに上昇できるか、建設業は直近の安値を割らずに上昇できるか、食料品は直近の高値を上値けているのであとは小幅なレンジを突破できるかが焦点となっています。そのうち、鉱業と建設業は戻りを試しており、短期移動平均が下向きになっているので注意が必要です。

「2022年6月22日のセクター別アプローチその2」業種別チャートでセクター別アプローチより

「2022年6月22日のセクター別アプローチその2」業種別チャートでセクター別アプローチより

画像(その2)の中で投資可能なセクターとしては、繊維、パルプ・紙、ゴムセクターがあげられます。なお、相場を先導していた石油・石炭セクターは大きな値幅で戻りを試していますが、支持線に支えられそうな形です。投資妙味は十分あるので、チャレンジしてみるのもありだと思います。

繊維は上昇トレンドにありますが、年初の高値が迫ってきており少し調整が心配です。パルプ・紙は短期的な反発局面を迎えており、抵抗線を抜ければある程度の値幅が取れそうな形です。化学と医薬品は高値を切り下げているので投資は避けた方が無難でしょう。石油・石炭は2本の支持線が重なっているので、もう少し待って移動平均線がゴールデンクロスすれば投資できそうな形です。ゴムは抵抗線を突破できれば上値が一気に軽くなる形となっています。

「2022年6月22日のセクター別アプローチその3」業種別チャートでセクター別アプローチより

「2022年6月22日のセクター別アプローチその3」業種別チャートでセクター別アプローチより

画像(その3)の中で投資可能なセクターは、ありません。

ガラス・土石、鉄鋼、非鉄金属、金属、機械、電気機器のどのセクターも短期移動平均線と中期移動平均線が角度をつけてデッドクロスしています。もっとも、ガラス・土石、金属、機械セクターは直近高値を上回っているので、支持線で踏みとどまれば投資可能なセクターになります。

「2022年6月22日のセクター別アプローチその4」業種別チャートでセクター別アプローチより

「2022年6月22日のセクター別アプローチその4」業種別チャートでセクター別アプローチより

画像(その4)の中で投資可能なセクターは、ありません。なお、相場を先導している電気・ガス業は高値圏でもみ合っていますが、ゴールデンクロスして高値更新を目指すようなら投資対象となります。

輸送機器は画像の中では投資妙味がありますが、直近高値を超えていません。加えて、レンジの中にあるため何とも言いようがない形です。精密機器はトレンドラインに沿って反発しそうなので期待が持てますが、移動平均線がデッドクロスしているので様子見が必要でしょう。その他製品は高値を切り下げているので投資できません。電気・ガスはデッドクロスしており、下ヒゲで安値を更新しているので何とも言えない形です。陸運業と海運業は値幅の大きいレンジにいるため、レンジの下限で買って上限で売るのはありかもしれません。

「2022年6月22日のセクター別アプローチその5」業種別チャートでセクター別アプローチより

「2022年6月22日のセクター別アプローチその5」業種別チャートでセクター別アプローチより

画像(その5)の中で投資可能なセクターは、ありません。なお、倉庫・運輸関連は高値から戻りを試していますが、緑の支持線で支えられるようなら投資対象となります。今後の株価の動きに注意が必要です。

銀行セクターを除くすべてのセクターでデッドクロスしています。また、銀行セクターは直近高値を切り下げており、安値も更新しています。そのため、この上昇が長続きするかは不透明です。空運業と倉庫・運輸関連は上昇トレンドの調整に入っていますが、期待が持てそうな形です。移動平均線のゴールデンクロスを待ってエントリーしてみるのも面白いでしょう。

「2022年6月22日のセクター別アプローチその6」業種別チャートでセクター別アプローチより

「2022年6月22日のセクター別アプローチその6」業種別チャートでセクター別アプローチより

画像(その6)の中で投資可能なセクターは、保険業と不動産セクターです。

証券・商品先物取引セクターは明確に安値を更新しているため、手出し無用です。保険業は上値が重そうですが安値を切り上げているので投資できる形です。その他金融業は安値を切り上げているものの高値の更新に失敗しています。三角保ち合いを形成しており、そろそろどちらかにブレイクアウトしそうな形なので、方向性がはっきりするまでは様子見した方が良いでしょう。不動産セクターは上昇トレンドにあるので投資できる形です。最後のサービス業は高値を切り下げ、安値を更新しているので触れない方が良いでしょう。

まとめ

FRBがインフレ対策として急速に金利を引き上げたため、世界的に株価の下落が続いています。日経平均もその余波を受けており、鉱業や石油・石炭などの相場を主導していたセクターも戻りを試す展開となっています。今回の調整がどこまで長引くかはわかりませんが、今のインフレはロシアへの経済制裁や物流の混乱によって引き起こされた構造的な問題なので解決は難しそうです。資源関連銘柄は仕込むチャンスかもしれません。

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