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誰でもわかるPSR|投資の知識
- PSR( Price to Sales Ratio)とは株価売上高倍率のことです。時価総額を売上高で割ったもので、この数値が高ければ高いほど割高と評価されます。
- PSRは0.5倍以下が割安、25倍以上が割高とされています。
- PSRが極端に低い銘柄や極端に高い銘柄は避けたほうが無難です。実務的にはPSRが0.5倍~25倍に収まる銘柄を選んだほうが良いと考えています。
PSRとは?
PSR( Price to Sales Ratio)とは株価売上高倍率のことです。時価総額を売上高で割ったもので、この数値が高ければ高いほど割高、低いほど割安と評価されます。具体的な目安としてはPSRは0.5倍以下が割安、25倍以上が割高とされています。
【計算式】$$PSR=時価総額 ÷ 売上$$
PSRは創業して間もない新興企業の企業評価に用いられます。というのは、新興企業は赤字の企業が多く、純資産もマイナスであるケースが多いからです。PSRはこうしたPERやPBRが計算できない場合に用いられる例外的な評価指標になります。
PSRのスクリーニング方法は?
楽天証券のスーパースクリーナーを使えば、PSRを用いて簡単にスクリーニングをかけることができます。
楽天証券にログイン後、上のタブから「国内株式」を選択し→「スーパースクリーナー」をクリックします。
次に、スーパースクリーナー画面の左下部分にある「詳細検索項目」をクリックします。
その後、PSR(株価売上高倍率)でスクリーニングする場合は、ポップアップ画面の「財務」から「PSR(株価売上高倍率)(倍)」を選択してクリックすれば、各銘柄ごとにPSRの実績値が表示されます。
左下部の詳細検索項目のPSRの設定数値を変えることで、閾値を変更してスクリーニングをかけることができます。また、検索結果のメニューをクリックすれば表示銘柄をPSRの昇順・降順で表示することができます。
このように、楽天証券のスーパースクリーナーを使えばPSRを用いて簡単にスクリーニングをかけることができます。
PSRの割安・割高の基準値は?
PSRは0.5倍以下が割安、25倍以上が割高とされています。しかし、当然ですが企業によってPSRの数値が意味が大きく異なるため、単純にPSR数値だけで投資の可否を判断するのではなく、他の指標や決算書類を確認する必要があります。
例えば、21年4月18日時点の上場銘柄のうちPSRが最大の企業は【4563】アンジェスで、新型コロナウイルスワクチンへの開発期待からその倍率は3226倍となっています。
また、最小の銘柄は【6628】オンキョーホームエンターテイメントでその倍率は0.01倍となっています。オンキョーのPSRは極端に割安な数値となっていますが、2021年7月末で上場廃止が決定されているため、投資してはいけない銘柄と言えます。
アンジェスやオンキョーはどちらもマネーゲーム(投機)の対象になりえても、まともな投資家は手を出さない銘柄です。極端に割高な銘柄を避けるのは当然ですが、極端に割安な銘柄もリスクを抱えているので避けたほうが無難です。したがって、実務上はPSR0.5倍~25倍くらいが投資対象として適切だと考えています。