【世界中で読み継がれている】株式投資のベストセラー本3選

【世界中で読み継がれている】株式投資のベストセラー本3選 アイキャッチ

世界中で愛読されている株式投資のベストセラーを3冊紹介!

今回の記事では、世界中で読み継がれている株式投資のベストセラー本を3冊紹介したいと思います。記事の中では、株式投資の歴史が良くわかるように、執筆時期が古い順から名著を選出しています。

インサイダーが暗躍する市場黎明期に生きた伝説の投機家ジェシー・リバモアを題材にした小説(初版1923年刊行)、プリンストン大学経済学部長や大統領経済顧問委員会委員を歴任したバートン・ゴードン・マルキールの名著(初版1973年刊行)、1977年から2000年にかけて平均年率29.2%のリターンを達成したマゼランファンドのファンドマネージャーであるピーター・リンチの著書(初版1989刊行)、という順に並んでいます。

紹介した本を順番に読んでいくことで、株式投資というものがどのように捉えられ、どのように発展してきたかが理解できると思います。どの本も何度も増刷・重版を繰り返してきた名著ですので、専業投資家として成長・独立したい方はぜひご一読ください!

株式市場の黎明期に生きた伝説の投機王を描いた本「欲望と幻想の市場―伝説の投機王リバモア」

時として重要な相場関連のニュースが一般より早くおれの耳に入ることがある。この時もそうだった。しかし、金鉱の採掘が失敗に終わったというニュースは、おれにとってはインサイダー筋の買いがなかったという事実の裏付けにすぎなかった。おれはこのニュースを知る前からすでに株の動きから判断して売りに出ていた。この会社の業績がどうなろうと関心はない。おれはトレーダーであって、一つの徴候にのみ関心を払っていた。すなわち、インサイダー筋の買いがなかったということだ。彼らがなぜ自分たちの株が下落しても買い支えないのか、理由はどうでもいい。とにかく彼らがあえて買い支えをする必要がないと考えているということだけで十分なのだ。それが明らかであれば空売りするに限る。一方、人々はそれまでに50万株近くを吸収しており、以後の取引は、損切りたいと考えて手放す愚か者と、いつか値上がりすると期待して買う愚か者との間だけで成立するのだ。 エドウィン・ルフェーブル.欲望と幻想の市場―伝説の投機王リバモア(Amazon Kindleの位置No.4010-4017)

「欲望と幻想の市場―伝説の投機王リバモア」は伝説の投機王として名高いジェシー・ローリストン・リバモアをモチーフにした小説です。著者のエドウィン・ルフェーブルがジェシー・リバモアに何度もインタビューを行って書き上げただけに、本書は金言にあふれています。上のハイライトがその良い例です。インサイダー情報を入手できる立場にあったリバモアですが、株価の下落に対して十分な買い支えが入っていないことから、すでに空売りポジションを構築し終えていました。「企業業績に関心を払わず、相場環境と株価の動きにだけ注力して市場に読み勝つ」、リバモア流の投資術が光る場面だと思います。

また、この他にも「ポイントは、いかに安値で買うかとか高値で売るかというようなことではなく、いかにして最適のタイミングで売買するか、ということだ。もし弱気筋となって売りに出ると時は、売りは常にその前の売りよりも低い相場で、そう追撃して売らなければならない。そして会の局面ではその逆が当てはまる。つまり上昇の流れに従って買いを進めていくべきなのだ」など、リバモアの投資手法(ピラミッティング)が学べる記述が沢山あります。

この本は投資する前の心構えや準備、投資した後にどのような行動をとるべきなのか等、箴言にあふれ、リチャード・デニスやエド・スィコータといった一流の投資家も推薦しています。ぜひご一読ください!

現代投資理論の骨子が学べる1冊「ウォール街のランダム・ウォーカー」

ランダム・ウォークというのは、「物事の過去の動きからは、将来の動きや方向性を予測することは不可能である」ということを意味する言葉である。これを株式市場に当てはめると、株価が短期的にどの方向に変化するかを予測するのは、難しいということだ。言い換えれば、専門の投資顧問サービスや証券アナリストの収益予想、複雑なチャートのパターン分析などを用いても、無駄だということである。 バートン・マルキール.ウォール街のランダム・ウォーカー〈原著第11版〉――株式投資の不滅の真理(日本経済新聞出版)(pp.18-19)

「ウォール街のランダム・ウォーカー」はプリンストン大学経済学部長や大統領経済顧問委員会委員を歴任したバートン・ゴードン・マルキール氏が執筆した本です。同氏は経済学の発展(とりわけ現代投資理論)を背景に、ファンダメンタル分析やテクニカル分析を一蹴。

「投資信託の年率平均リターンとSP500との比較」ウォール街のランダムウォーカーより

「投資信託の年率平均リターンとSP500との比較」ウォール街のランダムウォーカーより

1970年に存在した358本の投資信託のうち2013年まで生き残ったものが84本しかなく、そのほとんどが同期間のS&Pの平均リターンを超えていないことを理由に、「代表的な株価指数に含まれる何百という銘柄を機械的に組み入れ、値上がりしそうな銘柄選択に基づく売買を一切せず、運用経費も極力かけないようなノー・ロードの投資信託」に長期投資することが望ましいと結論付けています。

「ウォール街のランダム・ウォーカー」はファンダメンタル分析やテクニカル分析の限界を指摘し、これまでの伝統的な投資手法に一石を投じる本となっています。様々なデータを用いて理論的な背景を説明しており、投資初心者の方でも読みやすい内容となっているので、長期投資を考えている方はぜひご一読ください。

伝説のファンドマネージャーの名著「ピーター・リンチの株で勝つ」

私は「株式市場におけるすべてのことははっきり解明されていて、株価は常に論理的に動く」という市場有効説と「株式市場の変動は非論理的で全く予測しがたい」という相反する考え方の間で戸惑いを感じていた。フィデリティでの経験で、論理的でないマーケットの変な動きを幾つも見たし、ファンドマネジャーたちは、予測しがたいながらもそれなりに成功していたからである。数量分析やランダム・ウォークを確信しているウォートンの教授たちが、実践ではフィデリティの同僚たちにかなわないことも明白だった。理論と実践の狭間で、私はより現実派に傾いていった。ケンタッキー・フライド・チキンの株で20倍儲けた人を現実に知っているのに、株式市場が非論理的で間違っているというアカデミックな理論や事前に株高を説明する人たちを支持するのはいささか無理だった。理論家や予測者への私の不振は、今日まで続いている。 ピーター・リンチ;ジョン・ロスチャイルド.ピーター・リンチの株で勝つ[新版]―アマの知恵でプロを出し抜け(Amazon Kindleの位置No.851-857)

「ピーター・リンチの株で勝つ」は1977年から2000年にかけて平均年率29.2%のリターンを達成したマゼランファンドのファンドマネージャーであるピーター・リンチ氏の著書です。先ほどの「ウォール街のランダムウォーカー」では市場平均を超えるリターンを達成することが困難であるという理由で、インデックスファンドへの長期投資が推奨されていました。しかし、同氏はフィデリティ(投資信託の販売・運用を手掛ける世界的な企業)での勤務経験から、プロの機関投資家を上回る運用成績を実現することは難しくないと断言しています。

ピーター・リンチ氏氏は10倍株候補銘柄の条件として、①面白味のない、またはばかげている社名、②変わり映えのしない業容、③感心しない業種、④分離独立した会社、⑤機関投資家が保有せず、アナリストがフォローしない会社、⑥悪い噂の出ている会社、⑦気の滅入る会社、⑧無成長産業であること、⑨ニッチ産業であること、⑩買い続けねばならない商品、⑪テクノロジーを使う側であること、⑫インサイダーたちが買う株、⑬自社株買いを行う会社であること、という13つの条件を挙げています。

超人気産業の超人気銘柄は避け、プロの機関投資家が注目しない優良株に投資するというアイデアは、アマチュアだからこそできる投資手法だと思います。10倍株を見つけ、資産を大きく増やしたいという方はぜひご一読ください!

 

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