ダウ平均はどう動くか!?日足チャートを読む!

ダウ平均はどう動くか!?日足チャートを読む!

この記事のポイント
  • ダウ平均は8月半ばから10月半ばにかけて安値を更新。2月の間に5,500ドル近く下落しましたが、11月末までに全戻ししています。
  • 株価が天井をつけ、MACDも「売り」転換しましたが、これまでのトレンドが強いのでフィボナッチ・リトレースメントの38.2%(3万2,300ドル)で反発すると予想しています。
  • ただし、OECD景気先行指数(CLI)は底打ちしていません。少なくとも今後3~6か月間は景気が低迷し、長期的には株価の下落が続きます。ロットを抑えたり、ポジションサイズを小さくするなど投資は慎重に行いましょう!

ダウ平均のMACDは「売り」転換に

「ダウ平均の日足チャート」

「ダウ平均の日足チャート」(画像はすべてクリックすると拡大します)

サッカーワールドカップリアルタイムで観戦しました!日本代表おめでとう!!寝不足でつらいので、今回の記事では簡単にダウ平均の動きを確認していきたいと思います。

ダウ平均は8月半ばから10月半ばにかけて安値を更新。2月の間に5,500ドル近く下落しましたが、11月末にかけて一気に全戻ししています。まさにジェットコースターのような値動きで、下落相場を体現する展開と言えるでしょう。

その後、昨日、一昨日で直近高値(3万4,200ドル)を超えたように見えましたが、完全には抜けきらずに現在は戻りを試している状況です。MACDがシグナル線を下抜けているので、今後どこまで下落するかが大きな焦点となっています。

MEMO
ブレイクアウトには、①出来高が平均的な水準(20日移動平均線や50日移動平均線など投資家によって定義が異なる)より最低25%以上増えている(下落する場合は出来高の要件は不要)、②ラインから終値で3%以上乖離するという2つの条件が必要になります。ダウ平均のチャートを見ると、①ブレイクアウト時に出来高が増えていない、②3%(現在の水準で約1,000ドル)以上乖離していないため、今回のブレイクアウトが「だまし」であることが分かります。詳しくは下の「マーケットのテクニカル百科入門編」をご確認ください!

ダウ平均はどこまで下落するか!?

「ダウ平均の日足チャートとトレンドライン&フィボナッチ・リトレースメント」

「ダウ平均の日足チャートとトレンドライン&フィボナッチ・リトレースメント」(画像はすべてクリックすると拡大します)

ダウ平均はどこまで下落するのでしょうか?トレンドラインとフィボナッチ・リトレースメントを引いた上の画像を使って分析したいと思います。

先ほども述べましたが、現在ダウ平均は直近高値と安値が作る2本のラインの中にあります。最終的にどちらのラインをブレイクアウトするのかは分かりませんが、これまで力強い上昇を描いてきたことから、ダウ平均は下限のラインに触れることなく一度は反発すると予想できます。

その場合、経験則的にフィボナッチ・リトレースメントの38.2%(3万2,300ドル)、50%(3万1,600ドル)、61.8%(3万900ドル)で反発することが知られています。特に今回は直近の下落幅を全戻ししているので、個人的には最も浅い38.2%(3万2,300ドル)で反発するのではないかと考えています。

OECD景気先行指数は反発せず。長期的には株価は下落か?

「OECD景気先行指数(CLI)」OECDホームページより

「OECD景気先行指数(CLI)」OECDホームページより(画像はすべてクリックすると拡大します)

ダウ平均は短期的にフィボナッチ・リトレースメントの38.2%(3万2,300ドル)で反発すると予想しましたが、長期的には株価の下落が止まらないと考えています。というのも、OECD景気先行指数(CLI)が底をつけていないからです。

景気先行指数(CLI)は、景気循環の転換点の兆候を早期に捉えるためのもので、OECD(経済協力開発機構)加盟国の経済指標を統合して算出されます。日本、アメリカ、ドイツ、フランスといった主要国の経済情勢が反映されるので、信頼性が極めて高い指標です。

また、景気先行指数は実際の景気より3~6ヵ月程度先行するとされています。この指標が反転していないということは、最低でも半年間は景気が低迷するということを意味しています。「インフレが収束するかもしれない」という希望的観測で株価が上昇してきましたが、実際には物価は上昇を続けています。短期的には株価が反発するかもしれませんが、長期的には株価は下落していきます。取引ロットやポジションサイズを小さくするなど、投資は慎重に行いましょう。

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